ゴルフ会員権の基礎知識

【2023年ゴルフ会員権市場まとめ】会員権は値上がりしたのか?

2023年(令和5年)のゴルフ会員権市場の動向について解説!

WBCをはじめスポーツが盛り上がった反面、物価高や増税などで経済的には苦しい一面もあった2023年。
企業業績や経済指標は悪くなかった一年ではありますが、景気に左右されやすいと言われているゴルフ会員権市場はどうだったのでしょうか。

今回は「2023年ゴルフ会員権市場がどのような動きだったのか」「ゴルフ業界のビッグニュース」をメインにゴルフ会員権のプロが解説します。

ゴルファーなら知っていて損ではない内容になっていますので、是非最後までご覧ください!

2023年ゴルフ会員権市場について

結論、2023年のゴルフ会員権市場は非常に盛り上がっていました。

2021年、2022年はコロナの影響もあり、ゴルフ会員権のみならずゴルフ業界全体がまさに飛躍の年となりましたが、それを上回るようなペースで相場が伸長していました。

関東150コース指定銘柄平均値

231万円(2023/1/12)→254万円(2023/12/22)

関東の150コース指定銘柄平均値を見てみると、2023年1月から12月の1年間で231万円から254万円上昇しています。
金額でいうと23万円、率でいうと約10%上昇しています。
2022年が約6%の上昇であったため、2022年を上回るペースで相場が上昇したことがわかります。

日付150コース指定銘柄平均値増減比
2023/1231万円 
2023/2234万円+3
2023/3245万円+9
2023/4253万円+8
2023/5254万円+1
2023/6248万円-6
2023/7253万円+5
2023/8254万円+1
2023/9254万円+0
2023/10254万円+0
2023/11255万円+1
2023/12254万円-1
関東ゴルフ会員権取引業組合より

ただし、上記の表を見て分かる通り、2023年4月には253万円を記録しており、それ以降は相場がほとんど横ばいになっています。
つまり、2023年は上半期に大きく相場が上昇しましたが、下半期はあまり伸びなかったということが言えるでしょう。

理由としては「コロナ禍の終息により、レジャーの選択肢が増えたこと」「2年前から上がり続けていた相場が一旦落ち着いたこと」などが挙げられます。

ゴルフ場の様子は?

実際、ゴルフ場の様子はどうだったのでしょうか。

予約はまだまだ取りづらい状況が続いています。
ここ数年でアクティブなメンバーが増え、1人が多くの予約を入れている状況が見て取れますし、ゴルフウェアの売り上げを見ても、若年層を中心にゴルフのブームが収まったとは言い難い状況です。

また、2023年に限った話ではないですが、「キャディ不足」問題は現在も多くのゴルフ場の頭を悩ませており、多くの名門ゴルフ場でキャディ不足が頻発しています。
それにより、予約を制限していたり、一部セルフプレーを解禁するゴルフ場も出てきている始末です。

物価高の影響もあってか、年会費や名義変更料の値上げも続いています。
ゴルフ場最大手「PGM」では計16コースを2024年から年会費を値上げすることを発表しました。

成田の森カントリークラブ(正会員)27,500円→36,300円
内原カントリー倶楽部(正会員)33,000円→35,200円
三木の里カントリークラブ(正会員)22,000円→28,600円
PGM池田カントリークラブ(正会員)52,800円→66,000円

このようなゴルフ場の様子からも、以前として「ゴルフ熱」は収まっていない状況であることがわかります。

2023年ゴルフ場ビッグニュース

①太平洋クラブ名義変更再開

2023年11月〜2024年2月末まで太平洋クラブが名義変更を再開しました。

2022年10月〜2023年6月頃まで693万円(税込)で新規募集を行っており、2023年度内の名義変更再開はないと業界関係者は予想していたため、ビッグニュースとなりました。

太平洋クラブの会員権を売却したい方や募集金額よりも安く入会したい方はこの4ヶ月間に動かなければなりません。
2024年1月時点での相場260〜350万円前後となっています。

太平洋クラブ相場

会員権相場:260〜350万円
名義変更料:275万円
年会費:72,400円

総額:540〜630万円

※2024/1時点「日本ゴルフ同友会」より

また、2024年4月からは770万円(税込)で募集を行うことも告知されているため、入会を検討している方はこの機会に入会することを推奨します。

②「富里ゴルフ倶楽部」閉鎖

千葉県芝山町に位置する高級ゴルフ場「富里ゴルフ倶楽部」が2023年12月末をもって、営業を終了することになりました。

理由は成田空港の拡張工事(第3滑走路増設)に伴い、コースを空港用地として利用するためです。
富里ゴルフ倶楽部の閉鎖に関しては2016年頃から話は出ていたようですが、金額面の交渉がうまくいかず、交渉が長期化していました。

2022年に入り、金額交渉がうまくいったことで閉鎖する流れになりました。

なお、既存メンバーの預託金は全額返還されることとなり、中には5,000万円近い預託金が返還されるメンバーもいるようです。
富里ゴルフ倶楽部の従業員は姉妹コースである「カレドニアンゴルフクラブ」への異動が決まっています。

③大宮カントリークラブホール数減少

2024年1月より埼玉県「大宮カントリークラブ」が27ホール→18ホールにして営業することになりました。

理由は荒川の整備事業に伴い、河川敷の土地を一部国に返すためです。

大宮カントリークラブだけではなく、近年は川の氾濫や整備事業のため、河川敷ゴルフ場が閉鎖もしくはホール数減少となる事例が多く散見されます。

川越グリーンクロス:2024年3月をもって閉鎖

大宮国際カントリークラブ:2026年4月よりホール数減少

④東急グループ4コースがリソルグループへ

2023年3月に「有田東急ゴルフクラブ(新名称:有田リソルゴルフクラブ)」「望月東急ゴルフクラブ(新名称:望月リソルゴルフクラブ)」「三木よかわカントリークラブ」「関西カントリークラブ」の4コースをリソルグループに譲渡しました。

同年8月には入間カントリークラブもリソルグループになり、リソルグループがゴルフ場事業に力を入れていることがわかります。

まとめ

今回の記事では2023年ゴルフ会員権市場とゴルフ関連の主なニュースについて解説させていただきました。
2023年は引き続き絶好調のゴルフ業界でしたが、下半期の様子を見ていると2024年以降は楽観視できないかもしれません。

本メディアでも随時、状況をまとめていきますのでよろしくおねがいします。
2023年以前は下記記事より参照ください。

本記事で解説させていただいた内容は本サイトを運営している「日本ゴルフ同友会」の公式youtubeチャンネルでも解説している内容となっております。
より詳しく知りたい方は是非、動画もご覧ください。

日本ゴルフ同友会

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