2024年(令和6年)上半期のゴルフ会員権市場の動向について解説!
2024年は年明け早々、能登半島大震災や日航機衝突炎上など悲痛な出来事が重なり、波乱の幕開けとなりました。
また、パリオリンピック開幕に向けて、各スポーツが盛り上がりを見せました。
このような出来事は、ゴルフ会員権市場に影響したのでしょうか。
今回は「2024年上半期、ゴルフ会員権市場はどのような動きだったのか」「ゴルフ業界のビッグニュース」をメインにゴルフ会員権のプロが解説します。
今期もゴルフ業界はさまざまな動きがありました。
気になる方はぜひ最後までご覧ください!
2024年上半期ゴルフ会員権市場について
結論、2024年上半期(2024/1〜2024/6)のゴルフ会員権市場は盛り上がりました。
昨年よりは落ち着いた印象ですが、それでも会員権市場は伸び続けています。
254万円(2023/12)→273万円(2024/6)
関東の150コース指定銘柄平均値で見てみると、2023年の12月から2024年6月の半年間で255万円から273万円上昇しています。
金額でいうと18万円、率でいうと約7%の上昇です。
2023年の上半期が約10%の上昇であったため、伸びとしてはやや鈍化していますが、相変わらず上昇傾向にあります。
日付 | 150コース指定銘柄平均値 | 増減比 |
2023/9 | 254万円 | |
2023/10 | 254万円 | +0 |
2023/11 | 255万円 | +1 |
2023/12 | 254万円 | -1 |
2024/1 | 257万円 | +3 |
2024/2 | 260万円 | +3 |
2024/3 | 264万円 | +4 |
2024/4 | 268万円 | +4 |
2024/5 | 265万円 | -3 |
2024/6 | 273万円 | +8 |
上記の表を見て分かる通り、2023年下半期はゴルフ会員権市場の伸びが鈍化しておりましたが、2024年年明け以降、徐々に相場が伸び始め、2024年6月にはかなりの上昇をしました。
つまり、2023年下半期は横ばいだった市場が、年明けからほぼ右肩上がりで伸び続けているということです。
理由としては「春を迎えゴルフのベストシーズンになったこと」「依然として人気コースは買いが優勢であること」などが挙げられます。
どこのゴルフ場の相場が上がったのか
名義書換料や年会費が軒並み値上げしているため、相場に影響することが案じられていましたが、人気コースを中心にまだまだ上昇傾向にあります。
顕著に伸びたのは東京都や神奈川県のゴルフ場でした。
とりわけ多摩地域や府中・調布近辺のゴルフ場は軒並み相場が上昇しております。
青梅ゴルフクラブ
まずは「青梅ゴルフクラブ」です。
青梅ゴルフ倶楽部は東京都青梅市に位置する、東京都の名門ゴルフ場です。
アクセスが良く、配偶者登録制度や家族登録制度が充実している点が特徴です。
✅青梅ゴルフクラブ 配偶者、家族優待制度
配偶者登録制度…メンバーの配偶者は登録料2,500円を払うことで、メンバーフィーとほぼ同額の料金でプレーすることが可能。
家族登録制度……2親等以内であれば、優待料金でプレーすることが可能。
2024年1月の会員権相場が40〜100万円だったのに対し、2024年6月時点では120〜280万円まで上昇しました。
年始以来、2倍以上の相場上昇で、近年非常に人気の高いゴルフ場です。
40〜120万円(2024/1)→120〜280万円(2024/6)
公式HP | 青梅ゴルフ倶楽部 |
所在地 | 〒198-0004 東京都青梅市根ヶ布1-490 |
TEL | 0428-22-0261 |
開場日 | 1958年11月16日 |
設計 | 清木 一男 |
コース | 丘陵コース |
ホール | 27ホール、パー108、10,043ヤード |
ラウンドスタイル | 全組キャディ付き、乗用カート(電磁誘導式)でのラウンド |
練習場 | 「200ヤード」ドライビングレンジ20打席 アプローチ・バンカー練習場 |
会員権相場(税込) | 【正会員】 ・購入相場:280万円 ・売却相場:150万円 ・名変料 / 年会費 / 入会預託金:110万円 / 82,500円 / 200万円 ※2024年8月時点「日本ゴルフ同友会」より |
多摩カントリークラブ
次に「多摩カントリークラブ」です。
多摩カントリークラブは東京都稲城市坂浜に位置する、都内屈指の名門ゴルフ場です。
首都圏からのアクセスも良く、緩やかな多摩の丘陵が魅力のゴルフ場です。
2024年1月の会員権相場が350〜470万円だったのに対し、2024年6月時点では480~700万円でした。
上昇率としては約1.5倍でした。
350〜470万円(2024/1)→480〜700万円(2024/6)
公式HP | 多摩カントリークラブ |
所在地 | 〒206-0822 東京都稲城市坂浜3360 |
TEL | 042-331-1411 |
開場日 | 1962年8月4日 |
設計 | 安田 幸吉 |
コース | 丘陵コース |
ホール | 18ホール、パー72、6,762ヤード |
ラウンドスタイル | 全組キャディ付き、乗用カート(電磁誘導式)でのラウンド |
練習場 | 「70ヤード」ドライビングレンジ7打席 パッティンググリーン |
会員権相場(税込) | 【正会員】 ・購入相場:700万円 ・売却相場:490万円 ・名変料 / 年会費 / 入会預託金:110万円 / 82,500円 / 200万円 ※2024年8月時点「日本ゴルフ同友会」より |
その他
その他、「桜ヶ丘カントリークラブ」や「東京よみうりカントリークラブ」も年明けから1.1倍以上相場が上がっています。
入会が難しいゴルフ場にも関わらず、入会希望者がかなり多かった印象です。
これらのゴルフ場に共通しているのは「アクセスの良さ」です。
都心から1時間程度で到着でき、車でも電車でもアクセスが良いゴルフ場が2024年上半期は非常に人気が高かったです。
総武カントリークラブ
東京都西側以外でもゴルフ会員権相場が急上昇したゴルフ場がありました。
「総武カントリークラブ」です。
総武カントリークラブは千葉県印西市に位置するゴルフ場で、PGMを代表する看板コースです。
PGMのハイグレードブランド「GRANDPGM」の一つでもあり、「総武コース」「印旛コース」「北コース」の3コース、計54ホールの大型ゴルフ場です。
総武カントリークラブは2024年1月の会員権相場が280〜330万円前後だったのに対し、2024年6月時点では350~450万円でした。
上昇率としては約1.3倍でした。
280〜330万円(2024/1)→350〜450万円(2024/6)
総武カントリークラブは近年、相場が安定している印象でしたが、年明け以降、急伸しました。
総武カントリークラブが利用できる「SGMクラブ」「総武総合平日」も人気が高く、総武カントリークラブの会員権相場伸長に併せて、さらに伸びました。
公式HP | 総武カントリークラブ総武コース |
所在地 | 〒270-1337 千葉県印西市草深302 |
TEL | 0476-46-7111 |
開場日 | 1964年05月24日 |
設計 | 富沢 誠造 |
コース | 林間コース |
ホール | 27ホール、パー108、10,643ヤード |
ラウンドスタイル | キャディ付歩行プレー 2サムは会員との組合せの場合あり |
練習場 | 「230ヤード」ドライビングレンジ20打席 アプローチ練習場 |
会員権相場(税込) | 【正会員】 ・購入相場:470万円 ・売却相場:360万円 ・名変料 / 年会費:110万円 / 66,000円 【平日会員】 ・購入相場:320万円 ・売却相場:190万円 ・名変料 / 年会費:66万円 / 44,000円 ※2024年8月時点「日本ゴルフ同友会」より |
どこのゴルフ場の相場が下がったのか
ゴルフ会員権相場が上昇したゴルフ場がある一方、2024年上半期に値下がりもしくは停滞したゴルフ場もありました。
埼玉県の名門ゴルフ場全般
2024年上半期では埼玉県の名門ゴルフ場の多くが値下がりしました。
理由としては「2023年に上がり過ぎた反動がきたこと」が考えられます。
2023年、埼玉県では名門ゴルフ場を中心に非常に多くのゴルフ場の会員権が上昇しました。
2024年はその上昇し過ぎた反動がきた可能性があります。
中には10〜20%ほど相場が下落したゴルフ場もありました。
地方のゴルフ場
関西、東海、九州など地方のゴルフ場は2024年に入り、ゴルフ会員権相場が下落しているゴルフ場が多く散見されました。
理由としては「労働者人口の減少」「団塊世代の後期高齢化」などが挙げられます。
2022年〜2023年は上昇していた関東圏以外のゴルフ会員権も2024年は一旦、停滞している様子です。
今後、どのようになるかは予測が難しいですが、引き続き注視していく必要がありそうです。
2024年ゴルフ場ビッグニュース
①太平洋クラブ名義変更終了、募集再開
2024年5月、太平洋クラブの共通会員権の会員募集が2ヵ月弱という異例の速さで完売しました。
太平洋クラブでは2024年4月より770万円、350口での募集入会が始まりました。
募集開始直後から予想以上の売れ行きで5月下旬に完売、募集終了しました。
募集口数350口が2ヵ月弱で完売という圧巻の盛況ぶりでした。
近年でここまでのスピードで募集が終了することはかなり稀で、太平洋クラブの圧倒的な人気の高さが伺えます。
今後、太平洋クラブが名義変更を再開した際は、ゴルフ会員権相場がさらに高騰することが予想されます。
2024年4月から名義変更を再開している「太平洋アソシエイツ」は2024年9月末受付分まで入会することが可能です。
(2024年4月〜9月末受付分まで)
会員権相場:70〜120万円 / 名義変更料:220万円(税込)/ 年会費:59,400円(税込)
②各ゴルフ場の名義変更料、年会費の値上げ
2024年上半期では、昨年に引き続き、多くのゴルフ場が名義変更料、年会費の値上げが実施されました。
PGMグループのゴルフ場でも値上げが見られ、4月には「阿見ゴルフクラブ」「ザ・インペリアルカントリークラブ」をはじめとして、全国で約15コースの名義書換料が一斉に上がりました。
- 阿見ゴルフクラブ:330,000円→660,000円
- ザ・インペリアルカントリークラブ:330,000円→550,000円
- KOSHIGAYA GOLF CLUB:275,000円→825,000円
- セゴビアゴルフクラブ イン チヨダ:550,000円→880,000円
- クリアビューゴルフクラブ&ホテル:275,000円→330,000円
また、アコーディアグループのゴルフ場も20コース以上のゴルフ場が1月から年会費、名義書換料ともに上がりました。
その他、ゴルフ場でも名義変更料、年会費が上がりました。
【年会費を値上げした主要ゴルフ場】
- 我孫子ゴルフ倶楽部
- 河口湖カントリークラブ
- 米原ゴルフ倶楽部
- 磯子カンツリークラブ
- キングフィールズゴルフクラブ
- 久邇カントリークラブ
- ザ・カントリークラブ・ジャパン
- メイプルポイントゴルフクラブ
【名義変更料を値上げした主要ゴルフ場】
- 千葉カントリークラブ
- 飯能ゴルフクラブ
2021~2024年で、全国的にかなり多くのゴルフ場が年会費や名義変更料を上げたため、今後、値上げの波は一旦落ち着く可能性もあります。
③GRAND PGMに「花の木ゴルフクラブ」が加入!
2024年7月に岐阜県の「花の木ゴルフクラブ」がPGMが提供するハイグレードのコースGRAND PGMに加入しました。
GRANDPGMの新規加入はは、2021年のPGM武蔵ゴルフクラブ、PGMマリアゴルフリンクス、PGM石岡ゴルフクラブ以来で、東海圏では初めてのGRANPGMのゴルフ場が誕生しましたです。
花の木ゴルフクラブは白を基調とした綺麗なクラブハウスで、コースにはアップダウンやトリッキーなホールがあり、嗜好を凝らしたレイアウトが評判です。
メンバー数も800人前後とかなり少ないので予約も取りやすく、アクティブにプレーしたい方には非常におすすめのゴルフ場です。
公式HP | 花の木ゴルフクラブ |
所在地 | 〒509-6251 岐阜県瑞浪市日吉町8675-1 |
TEL | 0572-68-9111 |
開場日 | 1990年06月01日 |
設計 | 川田太三 |
コース | 丘陵コース |
ホール | 18ホール、パー72、7,018ヤード |
ラウンドスタイル | GPSナビ付乗用カート・キャディ付とセルフプレーの選択制 |
練習場 | 「240ヤード」ドライビングレンジ19打席 アプローチ練習場 |
まとめ
今回の記事では2024年上半期ゴルフ会員権相場まとめとゴルフ関連の主なニュースについて解説させていただきました。
2024年上半期は伸び幅に波がありつつも、右肩上がりで相場が上がっていました。
下半期はどのように相場が推移するのか注目です。
本メディアでも随時、状況をまとめていきますのでよろしくおねがいします。
2024年以前は下記記事より参照ください。
本記事で解説させていただいた内容は本サイトを運営している「日本ゴルフ同友会」の公式youtubeチャンネルでも解説している内容となっております。
より詳しく知りたい方は是非、動画もご覧ください。
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